【ポピュラー文化の余白:2026-05-29】ヨルシカ「あぶく」MV、明治の「裸体の言葉」、矢野ななかの大物感

ヨルシカ「あぶく」MVに現代社会への問いかけを読み、木村洋『「蒲団」の時代』で明治の「裸体の言葉」の意味を考え、ダファー兄弟製作のドラマ『ザ・ボローズ』にシニアたちの怪奇譚を見る──週に一度、ポピュラー文化の余白を覗く短評集です。
松谷創一郎 2026.05.29
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◇ ヨルシカMV「あぶく」──視聴者に刃を向ける映像作品

 先月発表されたヨルシカの新曲「あぶく」のミュージックビデオが面白いです。制作したのは映像制作ユニット「擬態するメタ」。

 内容は「生き返りループ」もので、スーツ姿の男が部屋に座っていると、外からフード姿の人物が入ってきて撃ち殺される。そしてまた最初に戻る。これが繰り返されます。連想したのは桜坂洋さんの小説『All You Need Is Kill』です。トム・クルーズ主演で映画化もされましたが、あのゲーム的なリセット感覚に近いです。

 4分弱の短い映像なんですが、終盤に意外な展開があります。閉じたループの世界から外へどうやって出るか、という方向に話が動いて、そこで観ている側も引きずり出される展開になっています。

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