【ジャニーズと日本社会:13】2016年1月18日『SMAP×SMAP』──「公開処刑」から始まったジャニーズ崩壊への道

1月18日、『SMAP×SMAP』の冒頭で、5人は生放送で頭を下げました。瞬間最高視聴率37.2%。のちに「公開処刑」と呼ばれることになるこの十数分を、私はその夜どう見て、どう書いたのか。
松谷創一郎 2026.07.20
サポートメンバー限定

黒いカーテンの前で

 2016年1月13日にスポーツ新聞で打たれた「SMAP解散」報道。そこから5日後の1月18日は、その後の日本の芸能界における大きな転換点になります。

 初回だった月9ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』が15分拡大されたため、いつもよりやや遅いその夜の『SMAP×SMAP』は生放送で始まりました。濃紺のカーテンを背にして、5人が横一列に並びます。そしてひとりずつ、視聴者に向けて言葉を述べていきました。

 まず異様だったのは、その立ち位置です。ふだんであれば、リーダーである中居正広さんが中心に立って進行するところです。ところがこの日は、中央にいたのは木村拓哉さんでした。木村さんが口火を切り、稲垣・香取・中居・草彅の順にメッセージを発していきました。なかでも、注目されたのは草彅さんの言葉でした。

みなさんの言葉で気づいたこともたくさんありました。本当に感謝しています。今回ジャニーさんに謝る機会を木村くんが作ってくれて、いま僕らはここに立てています。5人でここに集まれたことを安心しています。

出典:『SMAP×SMAP』2016年1月18日(フジテレビ系)より

 そして最後に、ふたたび木村さんが「前を見て」という言葉を二度重ねて締めくくりました。このとき、瞬間最高視聴率は37.2%に達したといいます。

 それらのメッセージから見えてきたのは、ふたつの結論です。

 SMAPは解散しない。そして、メンバーは全員がジャニーズ事務所に留まる。

 ファンも業界も、ひとまず胸をなでおろしたことでしょう。けれども同時に露呈したのは、ジャニーズ事務所の強権的な姿勢そのものでした。

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、1824文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

読者限定
【Column】J-POPは演歌になったのか──第二次ベビーブーム世代...
サポートメンバー限定
【ジャニーズと日本社会:14】1月18日、ふたつの証言──鈴木おさむと...
読者限定
【ポピュラー文化の余白:2026-07-24】A24とYouTube発...
読者限定
【Column】「事実」では届かない──「真偽」から「信疑」へと動いた...
サポートメンバー限定
【増補】〈オタク〉問題の四半世紀──〈オタク〉はどのように〈問題視〉さ...
読者限定
【ポピュラー文化の余白:2026-07-17】のん(能年玲奈)の地上波...
読者限定
【Column】「イデオロギー代入装置」としての天皇制──皇室典範改正...
読者限定
【ジャニーズと日本社会:12】2016年1月13日、深夜の一斉報道──...