【Article】ジャニーズ性加害問題から3年──元スタッフの加害証言が示すもの
9月7日は、2023年にジャニーズ事務所がジャニー喜多川の性加害を記者会見で認めた日だった。あれから3年が経った。
同日の朝日新聞では、旧ジャニーズ事務所の元スタッフが30年ほど前に未成年の男性タレント8人ほどに性加害をしたと証言したとの記事が出た。
この件について、まず時系列を簡単に整理しておこう。
報道自体は早かった。2023年6月15日号の『週刊文春』で、当時マネージャーだった人物がジャニーズJr.6名ほどへの性加害を告白している。加害者はJr.を統括する立場にあった人物で、もともとはグループメンバーの追っかけだったと言われている。
同年8月には再発防止特別チームの調査報告書が、喜多川の加害を事実と認定したうえで、事務所社員による性加害も「確認された」と指摘している。具体的には以下の箇所だ。
ジャニーズ事務所のマネージャーがジャニーズ Jr.に対して性加害を行っていたという報道があったが、特別チームの調査でも、ジャニー氏以外にも、ジャニーズ事務所の社員による性加害があることが確認された。
それから9日後の9月7日の記者会見でジャニーズ事務所はこの加害行為を認め、藤島ジュリー社長が退任し、東山紀之氏が新たに社長に就任して補償の方針を示す。そして翌10月に社名をSMILE-UP.に変え、STARTO ENTERTAINMENTの発足も発表した。
2024年3月、BBCが改めてスマイルアップを取材し、東山氏へのインタビューでこの件を追及した。東山氏はスタッフ2人による性加害を把握していると発言し、問題が再燃する。このときはジャニーズ問題にとても及び腰だったテレビ朝日も報道しており、当時Jr.として所属していた二本樹顕理氏への取材も行っていた(『サンデーステーション』2024年3月31日)。
そして今回、朝日新聞が改めて取材をした。被害者の人数は6人から8人になっている。この加害者については、業界内ではすでに知れ渡っている人物でもあった。
加害者が自ら語ったこと
この件では、当該スタッフを刑事責任に問えという論調が一部に見受けられる。しかし30年ほど前の話であり、時効はすでに成立している。
それでも、この証言には価値がある。ジャニー喜多川がすでに亡くなっていることで、性加害の有無を陰謀論的に主張する人たちが一部まだ存在する。そのなかで、加害者本人が自分の加害行為を認めた。ジャニーズ事務所がそういう組織であったということの一端が、そこから見える。
