【ポピュラー文化の余白:2026-08-28】クールジャパン機構の廃止と新しい司令塔、スーファミ末期の『イーハトーヴォ物語』、マンガ原作は本当に減ったのか

政府のコンテンツ政策にマンガ・アニメ・ゲームを中心に据えよと説き、33年ぶりに復活した『イーハトーヴォ物語』に賢治の世界を思い出し、マンガ原作ドラマの急減に『セクシー田中さん』の2年後を見る──週に一度、ポピュラー文化の余白を覗く短評集です。
松谷創一郎 2026.08.28
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◆今週のラインナップ

  • 『タイムトラベルダディ』──まだ続く上田誠ブーム

  • 政府のコンテンツ政策──目利きを連れてこられるか

  • ゲーム『イーハトーヴォ物語』、33年ぶりの復活

  • 『南田南弁護士は天才肌』──ハードルの高いリメイク

  • マンガ原作ドラマの減少──数字で見えてきた変化

***

◇『タイムトラベルダディ』──まだ続く上田誠ブーム

 この3週間、上田誠さんが脚本を手掛ける映画を続けて観てきましたが、その間ずっと観ていた上田さんのドラマもありました。それが『タイムトラベルダディ』。テレビ朝日の土曜深夜枠で、8月に4回だけ放送されたものです。

 主演はダイアンの津田篤宏さんで、ドラマ初主演だとか。妻を2年前に亡くし、高校生の娘と小学生の息子を男手ひとつで育てるシングルファーザーが、自宅の庭にあるタイムマシンで動き出す、という話。津田さんですからコメディの要素がかなり強い。

 一方で、過去の上田脚本映画にも出ていたヨーロッパ企画の藤谷理子さんもメインキャストで出ていて、やっぱり上田さんの作品だなと思って観ていました。

 1回30分の全4話なので、トータルで1時間半くらい。軽妙にどんどん展開していく話で、深夜ドラマとしてはちょうどよく安定していました。ライトに楽しめます。いまならまだTVerで全話観ることができますね

 上田誠脚本をこれで全部観たわけではありませんが、8月に突然訪れたこのブームはまだ続くのかどうか。

◆政府のコンテンツ政策──目利きを連れてこられるか

 昨年度と今年度は朝日新聞の論壇委員を務めています。私はカルチャーとメディアの担当。毎月、他の委員の方々と議論をしているのですが、今月は半年に一回まわってくる「あすを探る」というコラムの担当でした。昨年は夏の甲子園、2月はWBCをきっかけに動画配信とテレビの話をしました。今回は政府のコンテンツ政策について書いています。内容は記事をお読みいただければと思います。

 原稿自体は先週初稿を出していて、今週はいろいろと修正をしていたのですが、その間に朝日新聞がクールジャパン機構の廃止を報じ、続いて新しい司令塔組織を検討していることも報じました。韓国コンテンツ振興院(KOCCA)のような組織を内閣府主導でつくるという話です。新組織のほうは読売新聞が先に報じていましたが、具体像もまだ出ていないので触れていません。

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