【Column】私的韓国ドラマ10選──ジャンルの拡張と配信の10年

韓国ドラマから私的に10本を選びました。順不同ですが、並べてみると、ジャンルの幅の広がりと、Netflixをはじめとする配信の存在感があらためて浮かび上がります。各作品に短評と基本データを付けました。配信情報は2026年9月1日時点のものです。
松谷創一郎 2026.09.02
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 今回は軽い企画で、「私的韓国ドラマ10選」です。といっても最近『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』が日本でリメイクされることもあって、いちどみなさんにオススメの韓国ドラマでもまとめておこうと思いました。以下10作、これまで観たもののなかからピックアップしてきました。

 順不同で、それぞれに短評と基本データを付けています。配信情報は2026年9月1日時点のものです。

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●『シグナル』(2016年)

 まずはこの作品。時空を超えてトランシーバーがつながるSFミステリーです。

 現在の刑事で犯罪プロファイラーのパク・ヘヨン(イ・ジェフン)が警察署内で古いトランシーバーを拾うと、それが過去のトランシーバーと交信する。その先は過去の刑事イ・ジェハン(チョ・ジヌン)で、彼から情報を得て未解決事件を解決していくというもの。それがショートストーリーとしてあり、大きな物語としてそのイ・ジェハン刑事がベテラン女性刑事チャ・スヒョン(キム・ヘス)のかつての相棒であり、行方不明になっているという展開。実際に起きた事件をモチーフにしているところも見どころです。

 時代を超えて交信するアイデアは、携帯電話だけ過去にタイムスリップする夏帆主演の映画『東京少女』(2008年)もありましたが、『シグナル』の元ネタはハリウッド映画『オーロラの彼方へ』(2000年)。ただこの映画は父子がトランシーバーで交信する話で、内容はまったく違います。こちらは徹頭徹尾SF要素を含むミステリーです。交信先に携帯電話がない時代だからトランシーバーという設定です。日本でも坂口健太郎主演でリメイクされました。韓国ドラマのなかでも抜群に面白いので、最初にオススメする韓国ドラマはこれになります。

  • 2016年、tvN、全16話

  • 脚本:キム・ウニ

  • キャスト:イ・ジェフン、キム・ヘス、チョ・ジヌン

  • 配信:TELASA、Lemino、ABEMA、J:COM STREAM

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●『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』(2022年)

 自閉スペクトラム症の新人弁護士ウ・ヨンウ(パク・ウンビン)が、大手法律事務所で事件に取り組んでいく法律ドラマです。天才的な能力を持ちながら変わった挙動をする主人公の魅力ももちろんあるのですが、それだけでなく法律をベースにマイノリティや社会を描く点でよくできた作品です。単にいい話にするのではなく、社会の複雑さをしっかり描いていてすっきりする話ばかりでもありません。

 さらに、ときおり挟まれるクジラやイルカのファンタジックなシーンがすごくいい。あと音楽も抜群。脚本家のインテリジェンスも、演出の見事さも感じられる作品です。最近、芦田愛菜さんの主演で日本でのリメイクも決まりました。

 フランスの刑事ドラマ『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』と似ているところもありますが、ヒントとしたのはアメリカの動物学者を描いたテレビ映画『テンプル・グランディン ~自閉症とともに』だそうです。

▼過去に記事も書きました。

  • 放送年:2022年、ENA、全16話

  • 脚本:ムン・ジウォン

  • キャスト:パク・ウンビン、カン・テオ、カン・ギヨン

  • 配信:Netflix

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●『ムービング』(2023年)

 私も含め、観た人がとにかく絶賛するのがこの作品です。全20話の3部構成で、青春物語から始まり、南北間の緊張関係やスパイの話になり、最後は超能力大戦争になるという展開です。前半と後半でまったく違う作品のようになります。

 ヒントとなった作品はおそらくアメリカのドラマ『HEROES』で、高校生たちとその両親たちがみな何かしらの超能力を持っている。原作・脚本は人気ウェブトゥーン作家のカン・フル。予算も韓国ドラマで過去最高だった気がします。

 これは、ラーメンでいえば「トッピング全部乗せ」みたいな作品。ラブロマンスからアクションからサスペンスまで、全部の要素が入っている非常に贅沢な作品で、これを観るためだけにディズニープラスと契約するのも全然アリです。

  • 放送年:2023年、Disney+、全20話

  • 脚本:カン・フル

  • キャスト:リュ・スンリョン、ハン・ヒョジュ、チョ・インソン、イ・ジョンハ、コ・ユンジョン

  • 配信:Disney+

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