【Column】終わりの見えないAI──死に行く経済と知能爆発とGoogleAI要約

AIに仕事を奪われると、めぐりめぐって消費者が減り、だれも得をしない──。検索流入の激減を肌で感じる書き手として、いま読むべきふたつの論文から、人類の行く末を考えてみました。
松谷創一郎 2026.06.03
読者限定

AIで人手が不要になれば消費も減る

 昨年4月から朝日新聞の論壇委員を務め、文化とメディアを担当しています。その関係で国内外のAI関連記事に毎日のように目を通しているのですが、その変化の速さには驚かされてばかりです。まさに「日進月歩」ですが、まだまだゴールは見えません。印象として、AIが落ち着くまでまだ相当に距離があると感じます。現在はまだ30%程度ではないでしょうか。

 さて、ここ最近話題になっているのは、「死んだ経済理論」と呼ばれるもの。これは、ペンシルベニア大ウォートン校のブレット・ヘメンウェイ・ファルク教授らの論文「The AI Layoff Trap(AI解雇の罠)」が下敷きになっています。これを上手くまとめているのが『GIGAZINE』の以下の記事です。

 その筋立てはこうです。

 AIは文句も言わず安く働いてくれるので、企業はひとを減らしてAIに置き換えます。ところが、職を失ったひとびとは収入は減るので、消費が冷え込みます。やがて世の中から消費者が減っていき、AIでつくった商品さえ需要がないので売れなくなる。こういう悪循環の展開で、資本主義が死んでいく、と。

この記事は無料で続きを読めます

続きは、1779文字あります。

すでに登録された方はこちら

読者限定
【Column】J-POPは演歌になったのか──第二次ベビーブーム世代...
サポートメンバー限定
【ジャニーズと日本社会:14】1月18日、ふたつの証言──鈴木おさむと...
読者限定
【ポピュラー文化の余白:2026-07-24】A24とYouTube発...
読者限定
【Column】「事実」では届かない──「真偽」から「信疑」へと動いた...
サポートメンバー限定
【増補】〈オタク〉問題の四半世紀──〈オタク〉はどのように〈問題視〉さ...
サポートメンバー限定
【ジャニーズと日本社会:13】2016年1月18日『SMAP×SMAP...
読者限定
【ポピュラー文化の余白:2026-07-17】のん(能年玲奈)の地上波...
読者限定
【Column】「イデオロギー代入装置」としての天皇制──皇室典範改正...