【ポピュラー文化の余白:2026-06-19】調査が示すテレビ離れ、『鉄槌教師』と『喧嘩独学』の差、「リミナルスペース」の美学
◇「2025年 国民生活時間調査」──テレビ離れは続くよどこまでも
NHK放送文化研究所が5年おきに実施している「国民生活時間調査」の2025年版が公表されました。各世代でテレビの視聴時間が減っていると朝日新聞なども報じて話題になっています。ただ、これ自体はそれほど驚く結果ではありません。
テレビ(リアルタイム視聴)の時間は、70歳以上を除くすべての年層で減っています。とりわけ目を引くのが若年層。平日1日あたりの平均でみると、16〜19歳はわずか25分、10〜15歳で38分、20代でも53分しかテレビを見ていない。しかも、その落ち込みがかなり急です。とくに16〜19歳は、5年前(コロナ禍で高めに出た可能性もあります)からほぼ半減しています。1日25分って、ほぼ観ていないってことですよね。
反対に、ネット動画を観る時間は伸びています。このなかにはTVerも含まれるので、テレビコンテンツが人気を失っているわけではないと考えられます。若い層はもちろんですが、伸びが大きいのはむしろ40代から60代です。1日あたりの動画時間は、40代で54分(前回28分)、50代で36分(同16分)、60代で37分(同11分)と、いずれも大きく増えました。インターネットネイティブの世代が、年を追うごとに上の年齢へとスライドしているわけです。前回の40代から今回50代になった私なども、その一人なのでしょう。
一方で、70歳以上だけは様子が違います。動画時間は8分から17分へと増えてはいるものの、伸びはわずかです。おそらく、観る人と観ない人がはっきり分かれているのでしょう。そもそも家に動画配信のサービスがない世帯、あるいはネットにすらつながっていない世帯も少なくないのでしょう。すでにリタイアした世代ですから、しょうがないところもあります。
