【Column】ゴロゴロしている人たちのこと
高市早苗総理を揺るがす「サナエトークン」疑惑。その〝設計者〟とされる人物を報道で追ううちに、私はこれまで出会ってきたひとたちの顔を思い出していました。政治に、映画に、芸能に──どの世界にも、肝心の中身がないまま居座りつづける人たちがいます。
松谷創一郎
2026.07.01
読者限定
疑惑から思い出したこと
ここ数ヶ月、世間がざわついているのは、高市早苗総理をめぐる一連の疑惑です。総裁選や衆院選で対立候補の誹謗中傷動画がつくられていたのではないか、さらに現職総理の名を冠した暗号資産「サナエトークン」をめぐるお話。いろいろとなんだか香ばしいです。
報じる媒体でスタンスは割れています。『週刊文春』や共同通信が動画のほうを追い、『週刊現代』(書いているのはフリーの河野嘉誠記者)は「本丸はトークンだ」と粘っています。実際、動画は時系列の食い違いを突かれて、『文春』も共同通信も訂正に追い込まれました。派手な動画でみんなの目を引きつけ、その隙に法的にかなり問題があるトークンから注意を逸らす──という、なかなか高度な目くらまし説も出ています。
ただ、私がここで書きたいのはそうした個別事案についてではありません。トークンの「設計者」とされる松井健という人物の記事を読んでいるうちに、長らく忘れていた顔が何人も浮かんできてしまったのです。