【ポピュラー文化の余白:2026-08-07】浅川恵那のバタフライエフェクト、風情のあるドタバタ『リバー、流れないでよ』、新居歩美の無茶考察の新しさ
◆今週のラインナップ
『銀河の一票』佐野亜裕美プロデューサーとの対談──浅川恵那のバタフライエフェクト
映画『リバー、流れないでよ』──風情のあるドタバタ
『ラヴ上等』シーズン2──当事者は観ないって言ってた
新居歩美の『映画ちいかわ』無茶考察──あえて調べない今っぽさ
池袋パルコの『ちいかわ』ショップは平日昼間も混雑
◇『銀河の一票』佐野亜裕美プロデューサーとの対談──浅川恵那のバタフライエフェクト
朝日新聞のRe:Ronで、カンテレのドラマプロデューサー・佐野亜裕美さんとの対談が公開されました。7月頭の収録で、形式は対談ですが実質的には私が佐野さんにインタビューをしています。
佐野さんは『大豆田とわ子と三人の元夫』や『17才の帝国』、『エルピス ─希望、あるいは災い─』、そして今春の『銀河の一票』を手がけてきた人です。今回は『銀河の一票』の話が中心ではありますが、政治を扱うドラマがこれだけ続いていることをどう考えているのか、そして佐野さん自身のメディア観まで、十分に聞くことができました。詳しくは記事を読んでいただければと思います。
ここでは、記事にあまり入らなかった話を書いておきます。
ひとつは『17才の帝国』。2022年にNHKで放送された近未来SFで、AIが17歳の高校生を実験都市の総理に選ぶという、かなり実験的な作品でした。そこに河合優実さんが出ていたんですよ。私が彼女を初めて知ったのは、このドラマでした。
彼女が演じたのは、アメリカでMBAを取得して帰国した17歳。すごく優秀そうで、自信満々で、落ち着いた喋り方をする。慶応SFCにいそう、などと思わせる若い女性です。あの喋り方の芝居がめちゃくちゃ上手くて、当時すごいと思ったんですよ。自信満々だけどまだ失敗の怖さを知らないのかな、とか、でもやっぱり優秀なんだろうな、とか、いろんなことを想像させるキャラクターでした。
もうひとつ『エルピス』の話です。これは私にとって、とても大切なドラマです。
『エルピス』が2022年12月に終わり、年が明けて3月ごろからジャニーズ事務所の性加害問題が騒がれ始めました。報道が本格的に動き出したのは、藤島ジュリー景子氏がビデオメッセージを出した5月14日あたりから。その3日後の5月17日、私はNHKの『クローズアップ現代』に出演しました。
そこで最後に以下のように話をしています。その内容はいまもNHKのサイトで公開されています。
メディアの役割としてはアジェンダセッティング、議題設定をちゃんとするということがとても大切だと思います。なので、民放の人たち、テレビ朝日、フジテレビは特にそうですが、逃げないでちゃんと扱っていただきたいと思っています。
このとき、このフジとテレ朝の名指しの部分がもっとも注目されたようです。TBSや日テレがある程度動いていたのは知っていましたが、テレ朝とフジが消極的にならざるをえない状況も見えていました。
なぜ名指ししたのか。理由は2つあります。
ひとつは、(事前にリハーサルもしていたのにもかかわらず)そこで話すべき内容を瞬間的に忘れてしまったから。すこーんと抜けちゃったんですよ(笑)。

