【Column】AKB48・再度の坊主騒動が露わにしたもの──アイドルの「恋愛禁止」と4年前との答え合わせ
2026年6月23日、AKB48を運営する株式会社・DHが、メンバーの花田藍衣さんとの専属契約を解除したと発表しました。グループの発足以来、メンバーの契約解除は初めてだといいます。そしてその直後、花田さん本人が丸刈りになった姿でおよそ9分間の動画をXで公開しました。坊主頭でときおり声を詰まらせながら経緯を語る姿は、見る者に驚きを与えました。
先に明示しておきたいのは、現状では、この件についての運営側と本人の言い分は真っ向から食い違っており、現時点でどちらが事実なのかを断定することはできないということです。この記事も、そのどちらかの肩を持つために書くものではありません。
ただ、この騒動が露わにした構造そのものは4年前にすでに見えていました。私はそれを2022年にすでに書いています。今回は、その「答え合わせ」のような出来事と捉えています。
ふたつの声明が食い違っている
DHが公開した声明は、花田さんが2025年12月頃から体調不良を理由に遅刻を繰り返していたこと、その過程で特定のファンとの繋がりが発覚したこと、本人は偶然2度だけ会ったと説明したが関係者のヒアリングでは複数回会っていたことを挙げ、最終的に契約解除はやむを得ないと結論づけた、という内容でした。坊主についても、「運営に髪型を坊主にさせられたと言ってきているが、担当に確認したところ、そのようなことを指示することは絶対にないとのことだった」と、強要をきっぱり否定しています。
一方、花田さんの動画は、運営から「過去に峯岸みなみさんが坊主にしたお話をされ、『もしAKBを続けたいなら坊主にして誠意を見せろ』というようなことを言われた」と主張するものでした。坊主にしたのに「坊主にしろとは言っていない」と冷たくあしらわれた、という訴えです。
正直に言えば、私はDHが丸刈りを「強要」したとは、現状では考えづらいと思っています。後述するように、かつて峯岸さんが坊主になった件は海外でも大きく報じられ、AKBに小さくないダメージの出来事でした。それをいまあえて強要するほど、運営が鈍感ではないと想像されます。さらに旧ジャニーズ事務所の性加害問題や、フジテレビをめぐる一連の問題が世を揺らしたあとの時期でもあります。あまりにも時代とずれています。
「指示はしていない」という回答の含み
ところが、花田さんの声明には見逃せない一節があります。運営側が弁護士を通じて返してきた回答を読み上げているところです。その回答は、頭髪を剃るよう要求した事実はないと否定したうえで、こう続けていました。
「〇〇氏(AKB48のスタッフ──引用者註)は、過去にも反省の意を示した先輩メンバーがいたという話をした上で、『今、自分から謝らなければならないことがあるのであれば、謝った方が良い。復帰したときにサポートしてくれる人をいまのうちにひとりでも多く作れるよう、誠意を見せた方が良いのではないか』という趣旨の言葉を伝えたものです」
つまり運営側は、「坊主」という具体的な指示は否定しながらも、「過去に反省を示した先輩メンバー」の話を持ち出し、「誠意を見せた方が良い」と促した事実そのものは、自らの言葉で認めているわけです。もちろんこのメンバーが峯岸さんかどうかは不明です。
ここが、今回もっとも気になるところです。

